2013年5月27日月曜日

flickrの無料ストレージ拡大とpro版廃止で写真のバックアップ体制を再考する

flickrのサービス刷新

先日、flickrがサービスの提供内容の大幅改定を発表しました。

■米Yahooが Flickr を全面リニューアル、無料で1TBまでアップロード可能に(engadget)
■Yahoo、Flickr Proを廃止。広告嫌いとプロ向けに新たな有料版を提供(TechCrunch)

リニューアルにより大きくUIが変更になった他、無料で使える容量が1TBまで拡大し、フルサイズでのダウンロードができるようになりました(これまで無料版では、フルサイズのダウンロードができできなかった!)。それにともなって、容量無制限と広告非表示のpro版(年間24ドル)の新規提供の中止が決定されました(その後、既存のpro版ユーザーはそのまま利用できることが発表された)。

flickrは、世界的にユーザー規模が大きなオンライン共有サービスで、日本では一部の熱烈なファンをのぞいて一般的に普及はしていませんが、タグ付けなど当時としては先端の機能を備えており、私も長い間pro版を利用してきました。2005年には米Yahoo!が買収して参加に収めてきました(2010年に総アップロード数50億枚達成)。しかし、このところ、FacebookやGoogle+などに押されて、その存在感が薄まっていました。Tumblrの買収が発表されたほぼ同じタイミングで、今回のリニューアルの発表となったわけです。

flickrの改定を受けて今後の写真のバックアップ体制をどうするか・・・

pro版を私が利用してきた理由の一つは、flickrに写真をバックアップできることにありました。
デジカメで撮影した写真をwifi対応SDカードeye-fiでflickrとPCに同時転送。家族や知人と写真の共有も簡単ですし、何かあった時にフルサイズでいつでもダウンロードできるという安心感がありました。

flickrの無料版で1TBまで利用できるようになったことで、この機会にpro版を解約しようか検討中。動画を保存していないので、1TBあれば当面は問題ありません。これまでは、無料のままではアップした画像をフルサイズでダウンロードすることができませんでしたが、今回の方針変更でそれが可能になりました。

flickrを完全に別サービスに乗り換えるかとも考えたのですが、当面は、以下のような体制を継続することにしようと思います。バックアップ体制自体は正直、何も変わりません。

写真のバックアップ体制


デジカメで撮影した写真はeyefiで(1)flickrにアップロード。
同時に(2)PCのローカルにも自動転送するように設定しておく。

それによって、(3)Sugarsyncと自動同期してオンラインストレージ上に保存完了。

その後、picasaを使って(4)Google+にアップロード(月に1度くらいの割合でマニュアルで)。
ただし、Google+は無料で無制限で使うためには、画像サイズを2048pxまで落とさなければなりません。そのため、完全なバックアップにはなりえず、保険的な意味合いが強いです。画像のリサイズは、設定をしておけばアップロード時に勝手にやってくれます。

(eye-fiでは、オンライン写真共有サービスへの転送が1ヶ所しか指定できません。本来は、flickrとGoogle+の両方に自動アップロードできればベストなのですが。。。)

次に、こちらも月に1度くらいの割合で、自宅の(5)ネットワークハードディスク(NAS)と(6)外付けHDDにバックアップします。この辺りも自動化できますが、まだやってません。。。

構成はいままでと全く同じではあるのですが、年間24ドル(2400円くらい)が不要になるので、その分のコストが浮いたことになります。Sugarsyncの料金はかかりますが、それは写真以外にも様々なファイルをバックアップ・同期する目的なので、写真の保存だけにかかってる費用ではありません。


本当はPCのローカル以外に、あと1つだけ保存しておけばよいというのがバックアップ体制としてはベストだと思うのですが、どれをとっても一長一短。Google+は共有機能が最も優れていてもはや手放すことができないけど、無料で使うにはサイズを落とさないといけない。flickrはフルサイズのダウンロードは可能ですが、アップした写真を一括ダウンロードする機能が存在しない。Sugarsyncは、何も考えずにバックアップを自動的にとってくれますが、共有が簡単でなかったり容量が不足したら追加の料金が高い。などなど。

一時、ポゴプラグの導入も考えましたが、データの転送が遅遅と進まなかったりしたので、それ以来、数年間、試していないです(いまは少しは状況が変わってると思いますが)。

結局、今回のflickrの件もそうですが、ウェブサービスの場合、手軽さはあるものの、企業の方針変更でサービス内容が大きく変わってしまうというのは一つのリスクです。そうなると、HDDへのバックアップはやめられなかったりするわけです。

写真を含めたファイルのバックアップ体制の最適化は、長年の大きな課題です。。。