2012年5月7日月曜日

突然のPC故障に備えてノマドワーカーが持つべき教訓


先日、約3年ほど利用していたメインマシン「Vaio Type Z」が突然起動しなくなるトラブルに見舞われました。

業務に利用するデータはほぼ完璧にバックアップがとれていたのですが、いくつかのプライベートなデータがPCのなかに入ったままという状態… しかも、PCが駆動しない… そのため、データ復旧業者に依頼をすることになったのですが、PCの突然の故障というトラブルに見舞われた際の教訓を取りまとめてみました。


PCを長期間使ってはいけない

有名ブロガーや著名な著者の方のなかには、PCを毎年買い換える方もいるようです。理由は、少しでもハイスペックで、起動や動作が早いPCを選ぶことが業務の効率につながるからというもの。

私はこうした記事を読んでも「さすがに毎年買い換える必要もないよなあ」と考えていました。実際、故障したVaio Type Zはメモリ8GB、CPUも当時最強で価格も27万円ほどしたこともあって、現在販売しているPCと比べても遜色がないスペックを誇っていました。

業務上、FireworksやDreamweaverなど、比較的CPUを酷使するソフトウェアを使うシーンが多いのですが、それにプラスしてブラウザをいくつ立ちあげてもストレスを全く感じることがありませんでした。

しかし、この感覚が一種の「油断」を生んでいたのだと思います。

というのも、すでに3年弱が利用していたのに加えて、毎日持ち歩いて躯体を酷使をしていた(頻繁に海外にも持って行きました)ため、ハード面の劣化が確実にパソコンを蝕んでいるのに気が付かなかったわけです。

毎年とは言わないまでも、PCはできるだけ新しいものを持つよう心がけねばと感じました。
ノマドで仕事をする上で、母艦PCが故障するという事態は非常に大きなロスになりえます。データはバックアップをとれたとしても、いざというときに何もできないのはとても焦るものです。そういう事態に備えて、PCの故障リスクを少しでも減らす工夫は大切!


データバックアップに人の手間を差し挟んではいけない

今回、不幸中の幸いは業務に関するデータは、すべてバックアップを取っていたことです。

私が主に利用していたのはGoogleドキュメントと、SugarSync

業務でGoogle Appsを利用しており、最近では資料はすべてGoogleドキュメントで作成する習慣が身についていました。そのため、以前はパワポやエクセルなどで作成しローカルで保存していたようなものは、すべてクラウドベースになっています。

「クラウド上で編集して、クラウドに保存する。」
保存ボタンなどを押さなくても自動的に保存をしてくれるので、うっかり保存を忘れるということもありません。

このように実際には「バックアップ」ではなくてクラウド上のデータを利用していただけなのですが、それだけでもデータ消失リスクは格段に減ります。もちろん、Googleがトラブルに見舞われてデータが消失してしまえば元も子もないのですが、経験上、それを心配するよりも自分のPCの故障リスクの方がよほど危ないです。(実際、僕自身、数年に一度、PCを潰しています・・・)

それでもどうしてもローカルに保存しておかないといけないデータは、SugarSyncで同期しています。SugarSyncは、ファイルを更新するとリアルタイムでバックアップ&差分同期を行なってくれるサービスです。以前は60Gプランを利用していたのですが、昨年の東日本大震災以降、写真データのバックアップの必要性を感じて、100Gプランにアップグレードして使っています。

ところが、今回PCが故障した際、一部のデータを自宅の外付けHDDに保存していたのです。これが失敗でした… 

外付けHDDドライブをUSBケーブルでパソコンにつないで、バックアップしたいファイルをドラッグ・アンド・ドロップで転送する(古典的な)やり方をしておりました。

が、PCが故障する前、4ヶ月ほどこの作業を怠っていたのです…
バックアップに人が介在すると、必ず作業を怠ります(特に私みたいにレイジーな場合は特に)。「まだ大丈夫だろう、時間がある時にやればいい」と考えがちですが、そんな時間は絶対にやってきません。

必ずタスク化する仕組みを作り出すか、お金をかけてでも自動バックアップの仕組みを作ることが必須だと感じました。幸い、私の場合、全てのデータが復旧できましたが、運が良かっただけだと思います。


ソフトウェアに依存するデータは作らない

PCで作業したファイルを保存するときに、例えばワードであればdocx、パワポであればpptxなどのファイルが出力されます。先程紹介したSugarSyncでは、これらのファイルは自動的にバックアップ&同期の対象になります。

ところが、ソフトウェアによっては、データをそのような形で出力しないケースがあります。私が利用していた青色申告ソフトがそうでした。データの編集や加工は、そのソフトの中で行うことが前提とされており、ソフトとデータが一体になっているケースです。

しかし、こういうソフトでも最新のデータをファイルとして出力する機能を備えている場合が多いです。フリーソフトだと、csv形式やdat形式なんかだったりしますが。最新データを任意のフォルダに保存して、それを「解凍」すれば別のPCでもデータや環境をそのまま引き継げることがあります。

私の使っている青色申告ソフトにもそのような機能がありました。たまたまVaio故障の数日前に、データを「ドキュメント」フォルダに出力する設定を行なっていました。そのため、SugarSyncでバックアップが行われていて、事なきを得たわけです。

最近ではデータは別ファイルでエクスポートする機能が付いているケースが多いです。できればエクスポート作業を自動化しておくといいです。また、ソフトを選ぶ際には、エクスポートができるかどうかも判断基準にすると良いでしょう


スペアPCを準備しておく

スペアPCは必須ですね…常に持ち歩く訳にはいかないですが、それでも常に環境をしたPCを一台持っておくべきです。

できれば、そのPCも最新のものであれば越したことはないですが、以前使っていたPCをスペアにするのでも十分でしょう。

ほとんどの方はそうしてると思いますが、私の場合、求められるままに会社の他のメンバーに次々とPCを渡してしまっていたので、自宅にスペアPCが存在していない状態でした。これはいけません。反省。。。


その後にすぐ新しいPCを購入したのですが、データや環境のバックアップに私が使ったアプリケーションを次回以降に紹介していきたいと思います。