2010年6月28日月曜日

青色申告を始めるノマドワーカーがやっておくべきこと

ノマドスタイルで仕事をしていると、会社にいるときのように税金関連をすべて経理担当者に任せることができません。

株式会社を起こすのも手ですが、まずは青色申告にチャレンジしてみようという方も多いでしょう。私も、個人の事業に関しては開業届を提出して青色申告を行っています。その時の経験をもとに、青色申告を始めるに当たって必要なことをまとめてみました。


開業届・青色申告承認申請書を作成・提出する
税務署のホームページから開業届をダウンロードします。必要事項を記載して、管轄の税務署に提出をします。

提出時期は、開業後1ヶ月以内。その年の1月15日までに開業した人は、3月15日までに提出すればよい事になっています。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm

「青色申告承認申請書」は開業から2ヶ月以内。こちらもその年の1月15日までに開業した人は、3月15日までに提出すればOKです。この二つはセットなので、一緒に提出するのが無難でしょう。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm

これで最初の手続きが完了です。


専用の銀行口座を開設する
開業届を出したらその足で銀行に向かいましょう。アフィリエイト収入やクライアントからの入金、またクレジットカードの引き落としなど、事業に関わるお金の出し入れに利用します。個人の口座と一緒にしてしまうと、会計処理が複雑になって何倍もの労力がかかってしまいます。

口座を開設する際は、事前に電話で必要書類を確認しておきます。口座開設の目的を伝えれば、丁寧に教えてくれるはずです。書類の不備で二度手間にならないように。

どこの銀行でも構いません。開業関連の本にはネット銀行で開設するように強くアドバイスするものもあります。会計ソフトと連動しているネット銀行もあり、一括してインポートする機能があるというのが理由のようです。
ただし、通常の都市銀行の口座も必ず1つ作っておくことをお勧めします。一括インポート機能があっても、クレジットカードで引き落としをしている場合には結局手で入力をしなければなりません。私はネット銀行の口座を持っていませんが、オンラインバンキングも使えますし、いまのところ特に不自由はないです。

色々な銀行に口座があると便利と思って、ついつい複数の口座を作ってしまう人もいるようですが、取引先から指定があるなどやむおえない場合をのぞいては、銀行口座は1つだけにしておいた方が楽です。


専用のクレジットカードを作る
クレジットカードも事業専用のものを用意します。どこのカードでもかまいませんが、VISAかMASTERが無難ですね。

最近は明細を紙で出さないカード会社も増えていますが、多少料金がかかっても明細は紙で送ってもらうようにしたほうがいいです。会計処理の際に紙を見ながら打ち込めますし、万が一、税務署の確認を求められたときもすぐに対応できます。

青色申告の場合、書類の保存が義務付けられています。クレジットカードの明細をオンラインで確認できるところもありますが、保存期間が極端に短いケースも見受けられます。毎回プリントアウトしておけば問題ないですが、うっかり期限をすぎてしまった場合は時すでにおそしです。後で確認するための術を失います。最近は、ペーパーレスが叫ばれていますが、ペースをつかむまでは紙でもらっておくことをおすすめします。後からでも変更できますので。


会計アプリケーションを導入する
会計ソフトを購入しましょう。青色申告で65万円の控除を受けるためには、会計アプリによる管理はほぼ必須です。会計の知識がなくてもできてしまいます。決算の時には、提出書類を自動的に生成してくれるので全てを任せることができます。私はソリマチの青色申告用のソフトを使っています。弥生会計の青色申告ソフトは64bitでは動作しないので、断念した形なのですが。

最近では、クラウドで会計を管理することができるようになりました。従来の会計ソフトはWindowsしか対応していなかったものが多かったのですが、クラウドではMacでも問題なく動作します。また、DVD-ROMなどからインストールするパッケージ商品とは違って、毎年アップデートする必要がありません。常に最新の税制に対応したサービスを受けられるのもクラウドならではと言えるでしょう。



分からないときは税務署に聞いてみる
私が初めて開業届を提出して青色申告をしたときには、文京区の税務署が管轄でした。ここは個人事業主に対するサポートが充実していて、会計の記帳指導などが無料で受けることができました。税理士の先生が自宅に来てくれて、個人指導をしてくれるサービスも利用させていただきました。会計に関する疑問や不安を逐一聞くことができるので、大変役立ちました。多くの税務署では疑問には丁寧に答えてくれると思います。分からないまま放置しておくと、あとでパニックになりがちです。税理士や会計士さんに最初お願いするのも良いですが、まずは税務署に聞いてみるといいでしょう。


おすすめの本

【2009-2010年度版】図解 フリーランスのための超簡単!青色申告【2009-2010年度版】図解 フリーランスのための超簡単!青色申告
塚田 祐子

クリエイティブ ワークステーション  2009-11-30
売り上げランキング : 2324

Amazonで詳しく見る by G-Tools



フリーランス・個人事業の青色申告スタートブック[最新税制対応版] (お金の実務シリーズ)フリーランス・個人事業の青色申告スタートブック[最新税制対応版] (お金の実務シリーズ)
バウンド 高橋 敏則

ダイヤモンド社  2008-12-05
売り上げランキング : 132641

Amazonで詳しく見る by G-Tools