もう1月前になっちゃいましたが、連休中にさくっと読めた本『ひと月15万字書く私の方法』をレビュー。
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最近では、プロフィール替わりにブログを書いている人が増えてきました。
増えてきた、というよりも、ひとつの文化として定着してきた感があります。
実際にブログを書いている方なら、自分の考えをどうやって文章にまとめようかと思い悩んだ経験はお持ちではないでしょうか。数多くのブログの中で、注目される記事を書くのは至難の業です。
タイトルで人目を引くことも大切ですが、それ以上に内容を伴わないと読者は定着しません。
この本の良いところは、情報収集・整理のテクニックの紹介よりも、むしろ集めた情報をいかにアウトプットに転換するかを説いているところです。
「情報整理術」の本が書店には溢れていますが、アウトプットの方法を具体的に紹介した本は意外と少ないなあと個人的にも感じていたところでした。
この本によると、佐々木俊尚氏は「毎月8本の雑誌連載と4本のウェブ連載」、「年間4~5冊の書籍刊行」、「単発の執筆原稿年間25本」、「講演年間50回」、「早稲田大学・成城大学の非常勤講師」と多産の人であることが分かります。
その彼が、単に情報収集ツールの紹介にとどまることなく、実例を用いながらアウトプットのプロセスを紹介しています。
後半部分で、「マスメディア崩壊」というテーマで文章を作るシミュレーションをしていて、情報収集から最終的な文章の構造への落し込みまでのプロセスを描いています。読み終わった後に早速実践に移せるところが素敵です。
佐々木氏はアウトプットにいたるまでのプロセスを以下のフレームワークに集約しています。
- テーマの設定
- 情報集約フレームワーク
- 構造化フレームワーク
- 物語フレームワーク
よくある「情報整理術」本は、(2)をメインに扱っています。
それに対して、この本では集めた情報を活用して文章を組み立てるまでのプロセスが紹介されています。
(4)の物語フレームワークに達したときには、以下の構成で文章を組み立てられるようになっているというわけです。
現状
現状の分析
現状の課題は何か
仮説
仮説の分析
これからの戦略
情報は集めるためにあるのではなく、それを活用して生産力を上げるためのものだということを再認識させてくれる1冊です。
ブログを書いている人だけでなく、社内外での企画資料を書く際にも参考になるのではないでしょうか。